Product Reviews

ワークスを購入して今だに読んでるくらいジョンウェットン好きなのですが、コレクションのCDに「Chasing the Dragon」の頃に出た2枚組「Book of September」というブートを待ってまして、全18曲の中にワークスのコメントにある未収録の アンコール曲のSole Survivor Rlght Where I Wanted to Be そして、Did it All for Loveの3曲が収録されていた事に気付きましたデータを見ると1994年9月27日とあるので大阪公演のブートみたいです、ワークスに載ってないCDなので嬉しくなってレビューしました。

キング・クリムゾンやUK、エイジアでの活躍が有名なジョン・ウェットンが亡くなったのは2017年。その生涯を網羅した既発の本として「THE DIG Special Edition ジョン・ウェットン」があったが、ディスクレビューが主な作品に限られているなどの不満を抱いた方も多かったと思う。そんな方々の希望に応えたのが本書である。メンバーとしての参加作品だけではなく、セッション参加の作品まで公式に発売されているものを収録順(発表順ではない)に並べ、彼の生涯を語った大作である。関連作品として詐欺師箱が載ってないと思ったらコンピレーションの方に載ってたりと忙しいが、私が所有している範囲ではオフィシャルブートレグとしてフェニックス・ツアー・ボックス、コンピレーションでDid it All For Loveの新録ヴァージョン(新録の方はウェットン関係ないけど)が収録されたPhenomenaのコンプリートワークスが抜けているくらいでほぼ網羅されていると思う。ディスクレビューは極力私見を排して書かれており、ウェットンを始めとしたミュージシャンの発言も出典を明らかにしながら記載しているので好感が持てる。あくまで作品紹介がメインなのでストーリーとして読みたい人にとっては読み辛いかもしれないし、参加バンドからウェットンに興味を持ったファンにとっては例えばエイジア・イン・エイジアのような不参加の作品は文面で触れる程度なのでモヤモヤするかもしれない。またProgExhibitionみたいにイベントには参加はしていたものの作品から登場部分が削られているものや海賊版として有名だがオフィシャル化されてない音源(トレヴァー・ラビン参加のエイジアなど)も当然ながらノーマーク。また、CDやレコードの帯を載せるよりももっとウェットンの写真やインタビュー記事を、ファミリートゥリーや公演リストの完全版を、そして何よりこの本だけでジョン・ウェットンのすべてを網羅してほしいと思う人もいるかもしれない。しかしこれはあくまでディスクガイドの完全版、それだけでこのような大作になってしまうほどジョン・ウェットンというアーティストの活躍は多岐にわたっていたということを証明しているのかもしれない。来日公演のスクラップも載っているがヴァン・ヘイレンの広告なのかエイジアの広告なのか微妙なものもあり笑ってしまうが、集められるものはできるだけ載せようというウェットン愛を感じる、きっとウェットンであれば「キミタチサイコウダヨ」と言うことであろう。基本薄口のファンである私は躊躇した挙句に購入したが、彼のコアなファンであれば「THE DIG Specia~」のように入手困難になってプレミアがつく前に入手すべきと思う。